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NEC通信システム 健康白書 2023年度版

- Ⅰ. 健康経営の推進
- 1. トップメッセージ
- 2. NECグループ健康宣言
- 3. 健康経営優良法人2023(大規模法人部門)認定
- 4. 推進体制
- 5. 健康経営全体フロー
- Ⅱ. 当社社員の現状
- 1. ストレスチェックの状況
- 2. 生活習慣病関連有リスク者推移
- 3. 非喫煙率の推移
- 4. 朝食摂取率の推移
- 5. 早歩き自認率の推移
- 6. 睡眠満足度の推移
- 7. 時間外労働の状況、年次有給休暇取得状況
Ⅰ. 健康経営の推進
1. トップメッセージ
代表取締役 執行役員社長 源 和憲
当社は「元気を基盤に成長と進化を強い意志と実行力で成し遂げる」ことを経営方針としています。 そして、元気の源は「健康」にあるとし、「全員が健康を大切に思う文化の醸成」を目指しています。そして、健康推進活動により、各人がパフォーマンスを高め、いきいきとした風通しの良い職場で、働き甲斐をより高め、全員が元気に活躍することが、事業の成長、企業価値の向上につながるとし、その実現を重要な経営課題と位置付けています。
この数年、健康推進の取り組みを強化してきており、がん検診の受診率が2022年度の36.3%から2023年度の65.6%へと大幅に上昇し、また、健康イベントへの参加人数も大幅に増加するなど、活動の成果が現れています。
しかし、2022年度に実施した全社員を対象とする健康アンケートの結果によると、「在宅勤務等により運動不足であることは分かっていても、生活習慣を変えることは難しい」と回答した社員の割合は、前年度より10%程度改善したものの、更なる改善の余地があると考えています。また、定期健康診断での問診の結果で「適切な生活習慣の維持・改善に取り組む」社員の割合や「体調が良い」社員の割合は年々高くなっているものの、メタボ予備軍率等の改善に向けた更なる強化施策が必要と判断しています。
これに伴い、2023年度は、当社の活動の特長である「全員参加型活動」により、健康に関心が薄い層にもアプローチをしつつ、2022年度の活動で寄せられた、社員からの意見、アイデアを積極的に取り入れながら、さらに行動変容をサポートするための施策など、新規施策を大幅に盛り込み、課題の達成に向け活動を強化することにしました。
当社は永続的に、全員が仕事もプライベートも元気に活躍できるよう健康活動を推進し、事業の成長、企業価値の向上を図り、豊かな社会作りへ貢献して参ります。
2. NECグループ健康宣言
NECグループでは2019年度に「NECグループ健康宣言」を制定しました。健康宣言には、単に病気にならなければよいということではなく、よりよいコンディション(健康状態)を目指して行動し、一人ひとりが心身ともにいきいきと働くことで自己実現を果たし、ひいてはNECグループの社会価値創造につなげたいという思いが込められています。
その実現に向けて、健康スローガン「Better Condition, Better Life」を掲げ、3つの取り組み方針「Literacy」「Practice」「Technology」に基づいた健康に対する意識改革・行動変容・定着支援のためのさまざまな健康推進活動を実施しています。
NECグループ健康宣言
Better Condition, Better Life
~一人ひとりのより良い人生、豊かな社会へ~
社員とその家族一人ひとりが、
自ら心身のコンディションを整え健康を大切にする文化、
夢に向かってワクワクとした気持ちで働く環境・状態を創造します。
すべての社員の健康や活力を原動力として、豊かな社会の実現に貢献します。
3. 健康経営優良法人2023(大規模法人部門)認定
「NECグループ健康宣言」の下、NECグループ共通施策および当社独自の取り組みを強化推進してきた結果、2020年、2021年の健康経営優良法人認定(大規模法人部門)、2022年の健康経営優良法人(大規模法人部門(ホワイト500))に引き続き、健康経営優良法人2023(大規模法人部門)に認定されました。


4. 推進体制

推進体制
5. 健康経営全体フロー

数値推移

Ⅱ. 当社社員の現状
1. ストレスチェックの状況


ストレスチェックは、自身のストレスへの気づきと職場環境の改善を通じて、メンタルヘルス不調を未然に防止するものとして、受検の促進を図っています。
2023年度は、集団分析結果を職場環境改善に活用する取り組みをウェルネスプロモーションセンターと連携しながら開始いたしました。
2. 生活習慣病関連有リスク者推移

肥満、脂質異常は2020年度に大幅増となりました。2021年度、2022年度と減少傾向ですが2019年度の数値よりはまだ高い水準です。
2022年度は血糖値が悪化し、有リスク者率は2021年度よりやや悪化した結果となりました。
肥満:BMI 25以上
脂質異常: 中性脂肪150以上or善玉コレステロール40未満or悪玉コレステロール140以上
血圧異常:140/90以上
血糖値異常:空腹時血糖 110以上 or HbA1c 6.0以上
3. 非喫煙率の推移

全社、男女とも、たばこを吸わない人が少しずつ増加しています。
2023年度は就業時間中全面禁煙とし、当社独自にオンライン卒煙プログラムを導入いたしました。また、毎月22日を禁煙の日(スワンスワンデー)と定め、定期的に卒煙プログラムへの参加勧誘と禁煙への意識啓発を行っています。
4. 朝食摂取率の推進

朝食を摂ることは、体内時計や栄養摂取のバランスを整え、こころの健康に関係していると言われおり、とても重要な習慣であると位置付けています。
年齢層を35歳未満の若年層と、35歳以上の層に分けてみると、若年層の朝食摂取習慣が低くなっています。2022年度はその状況を職場で共有する取り組みを実施し、2022年度は若年層の摂取率が高まりましたが、全体では低下しました。
2023年度は、社員へのヒアリング結果から、忙しい中でも健康的な食事をするコツを学ぶことができる健康セミナーを実施(アーカイブ配信有り)いたします。
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朝食摂取率:週に5日以上朝食を摂っている人の割合
5. 早歩き自認率の推移

男性は2020年度に大幅に減少しましたが、2021年度、2022年度と増加傾向です。女性は減少傾向が続いています。
2023年度はフィットネストラッカーFitbitを希望する社員へ配付した上で、心拍数を高める運動の大切さを理解できる健康セミナーを実施(アーカイブ配信有り)いたしました。
6. 睡眠満足度の推移

リモートワークが浸透した2020年度以降、睡眠満足度が大幅に向上していますが、全体で33%の社員が睡眠に問題があると感じています。
2023年度に希望者へ配付したFitbitは、睡眠状態を計測できるため、睡眠改善に活かせるよう睡眠セミナーを実施(アーカイブ配信有り)いたしました。
7. 時間外労働の状況・年次有給休暇取得状況


リモートワークが浸透し、また、時間単位での休暇制度の導入後、それが有効に活用され年次有給休暇の取得率が減少しました。ただ、所用で休暇を取得するのではなく、リフレッシュのための取得がなされるよう、休暇取得キャンペーン等を行っており、取得率は上がってきています。
Ⅲ. 2023年度の健康推進活動のご紹介
1. 各人の関心、タイミングで健康行動に向かえる環境作り
a. 社員向け健康推進のホームページ「Health&Fine」の整備
ここ数年、健康推進プログラムが増えるとともに、たくさんあるプログラムをわかりやすく社員に示し、また、社員が参加可能な健康推進情報を得たいと思った時に、簡単に情報を入手できるツールが必要となり、2023年度4月に健康推進のホームページ「Health&Fine」をリニューアルしました。
新しいホームページでは、開催中、募集中、実施予定の健康イベントが一目でわかります。また、各種プログラムにワンクリックでたどり着けるようになり、アクセス数が大幅に向上しました。現在、ホームページへのアクセス数をカウント・分析しつつ、改善を図っています。

b. 幅広いテーマのコンテンツを揃え、参加の自由度を高めたプログラムの提供
健康推進の関心テーマは人それぞれ。それを求めるタイミングも人それぞれであることから 、 2023 年度から(株)ルネサンス で開始された サービス である スマート A ctionを導入 いたしました 。 フィットネス業界大手の(株)ルネサンスが手掛けるサービスであるため 、社員からの注目度は高く、 選択の幅が拡がったとの声が多く寄せられて います。
その内容は、例えば、(株)ルネサンスが一般向けに実施しているオンラインレッスン(ヨガ・骨格リセットエクササイズ・バランスコーディネーション他への参加やゴルフに役立つ ストレッチ、ヒップホップ、ジャズダンス、フェイシャルセラピー、マインドフルネス実践法、夏バテの原因と対策、どんより低気圧のラクな乗り越えかた、歯と口のヒミツと簡単ケア、子どもの眠る力、子どもの楽しい運動遊び、感染症と戦うための4つの基礎知識など社員の幅広い関心に対応したラインナップになっています。また、プログラムは朝から晩まで用意されており、始業前、就業時間中、終業後、休日等 、各人の都合の良いタイミングで参加することができます。
毎月(株)ルネサンスと システムの操作性やコンテンツ の充実、効果的な周知方法等、より多くの社員に有効に活用してもらえる ための打ち合わせを実施しています。
2. 健康活動へのモチベーションUPの環境作り
a. フィットネストラッカーFitbitおよびエクササイズチューブの希望者への配付および関連セミナー開催、視聴動画作成・提供
ここ数年の健康推進活動により、社員の生活習慣は少しずつ改善が図られているものの、特に「運動習慣を付けることは難しい」という社員が多いことから、2023年度は運動を習慣化するモチベーションとなるグッズとして、フィットネストラッカーFitbitおよびエクササイズチューブを希望者へ配付することといたしました。
配付に当たっては、有効に活用してもらう必要があるため、心拍数を高める運動の重要性等に関する健康セミナーおよび睡眠セミナーへの参加、エクササイズチューブの使い方動画の視聴&アンケート回答等を条件としました。
社員からは「運動のモチベーションになっている」、「1日の平均歩数が2000歩以上増えた」、「睡眠の状態等を計測することで普段から体調や生活習慣を気にするようになった」等の有効に活用できているというコメントがたくさん寄せられています。
今後も有効に活用してもらえるよう、引き続き情報提供をして参ります。
b. 毎週月木定時オンライン配信リフレッシュライブ
一昨年度、社員に実施した健康アンケートや職場懇談会で出た意見で「短時間で、参加しやすい、アーカイブ視聴期間が長い」セミナー配信の要望が多かったため、要望に応えるものとして、(株)アスポのASPO WORK CONDITIONING TV(Refresh Live!)を2022年4月から毎週月水金で実施。
ライブで参加する社員は限られているものの、アーカイブ視聴も含め、楽しみにしている社員も多く、運動習慣の定着の一環として、2023年度も月木に回数を減らした上で継続実施しています。2023年度は月曜日が朝8時15分から、木曜日が14時30分からの10分間オンラインライブ配信をした上で、アーカイブ配信をしています。
2023年度、希望者へ配付したエクササイズチューブを使用した運動なども取り入れ、より楽しく効果的に運動習慣を付けることができるプログラムとなるように工夫しています。

c. 体組成・身体年齢測定会
今年度、運動習慣の形成あるいは継続のモチベーションとして、体組成・身体年齢測定会を実施することといたしました。
体組成測定は、家庭用の体重体組成計では測りきれない『身体健康度』、『身体バランス評価』の測定結果より、専門スタッフから食事や運動等のアドバイスを受けることができます。身体年齢測定は、身長、体重、腹囲、握力、閉眼片足立ちから『身体年齢』を算出します。
既に実施した地区の参加者からは「精度の高い測定、トレーナーからのアドバイスで気づきや励みになった」、「普段、リモートワークで出社しないことが多いが、次回も出社して絶対に参加したい」などのコメントが寄せられました。
2023年度上期に札幌、大阪、刈谷で約100名の社員(一部地区については協力会社社員の方も含む)が参加しました。

d. 睡眠改善プログラムおよび睡眠セミナー
睡眠は高いパフォーマンスを上げるために必須のものですが、2021年度定期健康診断時の問診結果では、33%の社員が十分な睡眠を取れていないという回答であり、健康推進活動の重要なテーマであると考えています。そこで、2022年度には(株)ニューロスペースによるウェアラブル端末を使った2か月に渡る睡眠改善プログラムを実施し、上期20名、下期50名が参加しました。
実施後の参加者アンケートでは、参加者の80%から「プログラムに満足」、「プログラムで学んだ方法を今後も継続したい」、「人に勧めたい」などの回答が得られました。
2023年度は、睡眠状態計測機能を持つFitbitを希望者へ配付したことから、より多くの社員へ早期に睡眠の技術を習得してもらうため、(株)ニューロスペースによる睡眠セミナーを実施いたしました。セミナー後のアンケートでは、「日頃の睡眠の悩みを解決できそうな手法が数多く紹介され、有益でした」、「今回セミナーを受けて、いろいろ原因になりそうなことがわかったので試してみようと思います」等、有意義であったとの声が多数寄せられました。
一人でも多くの社員が睡眠で十分な休息ができるよう、取り組みを継続実施して参ります。
3. 全員参加型活動の継続実施
a. イキイキ健康MTG
リモートワークの浸透により、各自の健康管理が以前より重要となり、更に職場のコミュニケーションが不足しないような工夫が必要となっています。
そこで、健康をテーマとする職場懇談会を2021年度11月の健康月間にはじめて実施いたしました。実施後のアンケートでは、「生活習慣を見直す良い機会になった」、「職場メンバーと活発な情報・意見交換ができて有意義であった」、「普段忙しくて健康イベント情報等をスルーしていたが、いろいろなプログラムがあることがわかった」等の回答が多く、好評であったため、定期的に実施することといたしました。
毎年、参加人数が増えており、2023年度上期は88%の社員が参加しました。また、本取り組みの意義度も前回の4.09から4.38※へ向上しました。※5段階評価
本活動は、いきいき職場作り及び健康推進活動の浸透を図る中心的な活動として、今後も継続実施して参ります。
b. 健康アンケート
当社では社員の生活習慣意識の把握や健康推進活動上のニーズの把握などを行うため、2021年度から年1回の全社員を対象とした健康アンケートを実施しています。
2023年度9月に実施したアンケートには約80%の社員から回答がありました。前回のアンケート以降、「運動をするよう心掛けるようになった」とする社員が20%、「食事に気を付けるようになった」とする社員が19%と、一部の社員で行動変容が行われたことが確認できました。然しながら、「気を付けたいとは思っているが行動変容できていない」という回答が、運動で34%、食事で27%ありましたので、継続して支援策を検討・実施して参ります。また、今回も健康推進活動へのいろいろなアイデア、提案、意見等が寄せられましたので、今後の活動推進に活かして参ります。
4. いきいき職場作りへの取り組み
a. ウェルネスGO
2021年秋に実施した健康アンケートで「一人で生活習慣改善に向けた行動を継続するのは難しい。チームメンバーで励ましあいながらであれば継続できそう」という意見が多数寄せられたため、(株)Be&Doによる「ウェルネスGO」というWebアプリを用いたプログラムを2022年度初めて実施いたしました。
本プログラムは各自が設定した健康目標(習慣)をチームメンバー同士が励ましあいながら達成するというものです。生活習慣改善およびコミュニケーション活性化、イキイキ職場作りにも役立つプログラムです。
2022年度初めて実施し、158チーム1456名が参加しました。経営幹部チームも含め大いに盛り上がり、社員から「楽しかった」、「またやって欲しい」という声がたくさん寄せられたため、2023年度も実施することといたしました。
2023年度は139チーム、1576名と2022年度を上回る参加人数となり、2回目ということで、前回以上に活発な活動が行われ、他メンバーの活動に対する賞賛や掲示板への投稿等の相互コミュニケーションが非常に活発に行われました。
参加者への実施後アンケートでは、「健康意識の変化」を問う質問で、「健康を意識することが増えた」という回答が67%ありました。また、「習慣化」を問う質問で、「習慣化できた行動がある」という回答が50%、「習慣化まではしていないが意識して行動することが増えた」という回答が42%ありました。さらに、「同僚とのコミュニケーションの変化」を問う質問で、「良い変化があった」という回答が39%ありました。

b. 生活習慣定着キャンペーン
上記のウェルネスGOの機能を活用して、2022年度に引き続き2023年度も生活習慣定着キャンペーンを実施いたしました。
2023年度の活動で設定したのは以下の生活習慣です。
- ・体重を測る
・朝食を食べる
・心拍数を高める運動をする
・4000歩以上歩行をする
・睡眠向上のための行動をする
・笑顔で挨拶をする
今後も、基本的な生活習慣について見直し、改善を図る機会として、内容を見直しながら定期的に実施して参ります。
c. 女性特有の健康課題への対応
女性特有の健康課題への対応として、2021年度、全社員に対して関連テーマのWeb研修の実施やNECグループで活用できるサービスの社員へのPR、利用促進等を実施してきましたが、2023年度は更に踏み込んで、(株)LIFEMが実施するルナルナ オフィスをトライアル導入することといたしました。月経・更年期プログラムでは、参加者はそれぞれ医師によるオンライン診断、症状に合わせた漢方・低用量ピルなどの処方をプログラム実施中の10カ月間無料で受けることができ、募集人数を上回る参加申込がありました。
妊活プログラムでは、医師のオンライン相談を受けることができます。また、各コースに関連する内容のセミナーも実施し、特に、職場メンバーへの対応について理解を深めてもらうため、管理職はセミナーへの参加(アーカイブ視聴含む)を必須としました。
各セミナーとも満足度が93%以上と大変好評で、「機会がないと知らない情報が得られた」、「話題にしにくい内容なので、悩みや疑問が解明でき、気分が明るくなった」、「会社や家庭でのサポートをする知識が身についた」などのコメントが寄せられております。また、プログラムは現在実施中ですが、参加目的として、「ハードルが高く受診を躊躇していたが、オンライン受診・会社の費用負担がよい機会となった」と言った声が多く、不調・不安解消のサポートになると期待できます。
本プログラム終了後、実施効果を評価し、来年度の実施について検討して参ります。
d. 新オンライン卒煙プログラムの導入&禁煙の日(スワンスワンデー)の設定など
当社では、喫煙が健康に有害であることは医学的に疑問の余地がなく、健康推進とは相反する行為と考え、“卒煙”を目指す社員を応援しています。2023年4月からの就業時間中全面禁煙に向けて、NECけんぽが実施するオンライン卒煙プログラムへの参加者募集や全社員を対象とするたばこに関するアンケート、禁煙に関する推奨本の希望者への贈呈等を実施してまいりました。そうした施策の成果により、2022年度にはたばこを吸わない社員の割合は84.9%となりました。
2023年4月には就業時間中全面禁煙とし、ここ3年間実施されてきたNECけんぽによるオンライン卒煙プログラムが終了したことから、当社独自に新たなオンライン卒煙プログラムを実施することといたしました。
当社で導入したのは、(株)CureAppによるオンライン卒煙プログラムで、特に心理的依存性への対応が徹底している点に特色があります。
そして、禁煙に関心を持つタイミングは人それぞれであることから、1年中いつでも好きな時から参加申し込みができるようにし、参加者を募集していることを周知するために、毎月22日を禁煙の日(スワンスワンデー)と定め、たばこに関する啓発情報およびオンライン卒煙プログラムについて掲載した全社通知を発信しています。また、たばこに関するセミナーを開催し、2023年度中いつでもアーカイブを視聴できるようにいたしました。
一人でも多くの社員がたばこを止めることができるように、今後も喫煙者への支援を継続して参ります。
e. 集合型健康イベントの実施
2022年度の元サッカー日本代表の前園真聖さんをお招きしての健康イベントに引き続き、2023年度上期、元プロ野球選手の鳥谷敬さんを当社大阪事業所があるNEC関西ビルにお招きして実施いたしました。内容は、鳥谷さんによる「機能的な身体の使い方」をテーマとするトークショー&実技に加え、身体年齢測定会等です。
トークショーでは、現役の際の話や、引退後の目標、食生活やメインテーマであった機能的な身体の使い方など、非常に興味深く、実践したいと思う内容が色々とありました。
トークショーは遠方の社員も参加できるよう、オンラインライブ配信も実施いたしました。
実技では、トークショーで話された歩き方や身体の使い方やトレーニング方法等を鳥谷さんから指導を受けながら、一緒に身体を動かしました。
参加者アンケートでは「超一流のアスリートならではの話から、一般人でも日常で簡単にできるちょっとした身体の動かし方や歩き方など、大変楽しく、参考になることばかりでした」、「健康への意識、特に自分の身体の状態を知り、バランスを整えるということへの意識が高まった」等、非常に有意義であったという声がたくさん寄せられました。
また、集合イベントは、健康増進に向けてのモチベーションの高揚とともに参加者間の一体感の醸成やコミュニケーションの活性化にも効果的であり、今後も改善しながら実施して参ります。

5. 各種メンタルヘルス対策
メンタルヘルスケアを健康管理の重要課題と位置付け、NECグループとしての施策、当社独自の施策を用意し、社員の心の健康維持による健全な職場づくりを進めています。
- ・メンタルヘルス研修(Web/オンライン)
- ・ストレスチェック
- ・心の健康支援プログラム
- ・職場復帰支援プログラム
- ・社内外相談窓口の設置
- ・コミュニケーション活性化施策
a. メンタルヘルス研修

b. メンタルヘルス研修
新型コロナウイルス感染拡大をきっかけに、リモートワークが急速に浸透・定着化するとともに、職場におけるコミュニケーション活性化の重要性が高まってきています。
当社では、以前から社内コミュニケーションの活性化に力を入れて参りましたが、毎年、改善を図りつつ、職場はもとより、組織を超えたコミュニケーションを活性化させるための様々な取り組みを実施しています。
元気プロジェクト(地域自律化活動) | 当社には札幌から福岡まで8つの事業所があり、事業所毎に元気プロジェクトという事業所メンバーが元気になるための、自律的な活動を推進しています。例えば、事業所メンバーの親睦を図るためのボウリング大会やオンラインイベントなど創意工夫した活動が行われています。 |
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毎年の創立記念イベントの開催 | 毎年、当社の創立記念日がある月に、創立記念イベントを開催しています。イベントは全地区およびフィリピンの子会社も繋いだオンラインで実施。社員がつながるための活動やがんばった社員を讃える表彰式等、社員同士のつながりを改めて感じることができるイベントとなっています。 |
社内ホームページでの活発な情報発信 | 当社では社員が積極的な情報発信をして、お互いの理解を深めることができるように、社内ホームページの活用を促進しています。職場でのイベントの報告記事等が毎日たくさん投稿されており、他の部門がどういうことをしているのか、どんな人がいるのか等を知ることができるようになっています。 |
コミュニケーションツールの活用 | 当社ではコミュニケーションツールとしてMicrosoft Teamsなどを活用していますが、2022年1月からは全社員で情報をやり取りができる全社Teamsを立ち上げました。これは、情報をタイムリーに発信できる、情報を受け取った側のリアクションがわかる(いいね・返信)、スマートフォンで気軽にやり取りできるなどのTeamsの強みを生かし、組織や階層の枠を超えた相互コミュニケーションを可能とするものです。また、2022年4月からは、Thanks/Praise(サンクス/プレイズ)という、TeamsのUIのなかで「Thank you」「Great!」等の"ステッカー"と呼ばれるアイコンを送り合って感謝・称賛を伝え合う取り組みも開始しました。 |
6. 充実したNECグループとしての取り組みの有効活用
a. 健康診断
生活習慣病の早期発見・早期対応を目的に、定期健康診断項目の省略をせず、全社員に血液検査を実施しています。これにより、入社から退職まで一貫した生活習慣病対策が可能となっています。なお、2022年度の定期健康診断受診率は100%でした。
b. 健診結果予測シミュレーション
NECグループでは、2019年7月から社員自身がWeb上で今後の健康リスクや現在の生活を改善した場合のシミュレーションができるサービスを導入しています。本サービスは、健診結果の数値の意味について動画で解説するとともに、AIが分析した効果の高い生活改善提案や、生活改善を実践した場合の将来予測の可視化を行います。本サービスを活用することで、個々人が主体的に健康改善の意識を持ち、行動変容することを支援しています。
c. 要治療・要精密検査フォロー
健康診断の結果で産業医面談を行い、要治療あるいは要精密検査と判定されながら治療あるいは検査を受けず、放置しているという社員に対応を促すため、2022年度からフォローアップ施策を開始いたしました。
四半期ごとに産業医面談で上記を指示された対象者に指示への対応状況の回答を求め、まだ対応していないとの回答の場合、対応勧奨をするというものです。
個別対応の地道な施策ですが、重症化する社員を一人でも減らせるように継続して取り組んで参ります。
d. 生活習慣病予防
健康診断の結果、総合判定が要治療と診断された社員のみならず、要生活改善に該当する社員も対象に、産業医や保健師による保健指導が行われています。また、特定健診項目でメタボおよび予備軍判定に該当した社員は、法令の定める40歳以上に加え、30歳以上の該当者も保健指導対象として支援しています。
e. 若年層向け健康サポート
新入社員から30歳までの若年層を対象に、以下の健康サポートサービスを展開しています。
- ・新入社員
入社直後の保健指導プログラムと保健看護職による配属後のフレッシャーズ面談 - ・27歳…全員面談
- ・30歳…健康カレッジ30 *参加型集合研修
f. がん対策
がん対策としては、生活習慣の改善とともに、早期に発見し、早期に治療を開始することが重要であり、がん検診受診率の向上に努めています。従来から低廉な自己負担額で、勤務時間内に受診できる環境を整えていましたが、2022年度は、NECグループとして受診選択肢の拡大等改善が行われ、更に当社では独自に自己負担額3000円をキャッシュバックするキャンペーンを実施いたしました。(1036名分をキャッシュバック)
その他、がん検診受診の各職場での働きかけやがんサバイバーによるがん検診受診促進セミナーの対象者全員受講呼びかけ(受講率約70%)等により、2021年度36.3%であったがん検診受診率が2022年度は65.6%へ大幅に向上いたしました。治療と仕事の両立支援のため、2020年8月、会社の姿勢や進め方、本人や職場上司の留意事項などをガイドラインとして策定しました。状況に応じて、罹患者本人や職場、ウェルネスプロモーションセンター、人事総務本部が連携しながら個別に就労支援に取り組んでいます。
g. 感染症対策
NECグループでは、感染症に関する相談窓口をウェルネスプロモーションセンターに設置しているほか、予防対策として、季節性インフルエンザの予防接種に関する費用補助を行っています。
近年、30~40代の働く世代に流行している風疹について周囲への感染、特に妊産婦の感染による次世代への影響について情報提供を行うとともに、ワクチン接種の推奨を安全衛生委員会や社内ポータルサイトを用いて行っています。
海外渡航の際は、結核やマラリアなど届出が必要となる感染症をはじめ、現地で日常的に見られる感染症や近年流行の感染症について生活上の注意喚起や予防接種の啓発を行い、赴任前から必要な対策を講じています。また、渡航後の健康管理にも注意を払っています。
7. その他の取り組み
a. 管理職キックオフ
健康推進活動を浸透させるためには、管理職からの職場メンバーへの働きかけや業務調整等が必要であり、健康推進活動上のキーマンであるとして、2021年度から管理職キックオフを実施しています。内容は、以下の2つです。
- ①産業医による「当社社員の健康状況と管理職へ期待する役割」に関する講話
②健康推進WGリーダーによる当該年度の健康推進活動計画および管理職への依頼事項
これらを予め収録し、ストリーミング配信によりいつでも視聴できるようにしています。なるべく多くの管理職に見てもらえるように視聴フォローをしています。
b. 健康月間
2021年度から5月と11月を健康月間と定め、トップからの健康に関するメッセージ発信や様々なイベントを実施することにより、健康意識の向上を図ることを意図した取り組みを開始しました。
2023年度も5月、健康推進WGリーダーから健康推進に関するメッセージを発信いたしました。また、「気軽に参加できる」、「歩くモチベーションになる」と好評の全社ウォーキングイベントを健康月間イベントとして実施しており、2023年5月は383名が参加。2023年10月には従来の参加者から大幅に増加した648名が参加申し込みをいたしました。
c. 労働安全衛生
当社ではNECグループ労働安全マネジメントシステムを運用しています。
年度初めに全社安全衛生目標を定めた上で、毎月の実施計画を定め、毎月の安全衛生委員会にて進捗状況の確認をしています。
災害報告が上がってきた際には、その内容を安全衛生委員会で報告し水平展開をしています。また、年1回ヒヤリハット事例を募集し、災害の発生を予防する活動を行っています。引き続き、各地区の関係者と連携し、運用の改善に継続的に取り組み、社員が安全・安心に働くことができる環境作りに取り組んで参ります。
当社の社員における労働災害は、外出・出張中における駅の階段でのつまずきや道路での転倒などが主となっています。また、関係機関からの重大な法令違反などの指摘は受けていません。
