未来の自動運転を
ソフトウェアで実現。

社会との関わり

自動車の安全性や快適性などを
創出する車載組込ソフトウェアを開発

当社のモビリティ事業がスタートしたのは2003年。長年のテレコム事業によって培われてきたネットワーク技術と組込技術をベースに自動車向け電子制御システムの高品質な組込ソフトウェア開発に参入したのが発端です。それから約16年、今では4軸のひとつとして事業規模も大きく成長してきました。

現在の自動車には、マイコンやシステムオンチップと呼ばれる小さなコンピュータが数多く搭載されており、その大部分は電子制御ユニット(ECU)と呼ばれるものです。高級車になるとECUの数は百数十個に及ぶといわれています。これらのECUによって自動車の走行性はもちろん、安全性や快適性を実現しています。

また車載組込ソフトウェアは、一般的なITシステムにない制約事項が数多くあり、省電力、省メモリ、低価格、リアルタイム性能、などが求められます。そのため高い技術力と高い品質が求められる分野です。特に人命に関わる安全性(セーフティ)の確保は最重要テーマで、ほんの些細な誤作動も許さない開発力が必要とされます。そんな厳しい分野において、当社はこれまでの実績を評価され、自動車メーカーや自動車部品メーカーから高い信頼を獲得しています。

NEC通信システムの強み

量産品質のリアルな車載技術を
車載組込みソフトウェアの大部分に提供

ひと口に車載組込ソフトウェアといっても、その種類は多岐に渡ります。動力及び動力伝達(トランスミッションなど)のパワートレイン系、カーナビなどの情報系、エアコン、パワーウィンドゥなどのボディ系、パワーステアリングなどの足回り系、エアバック、運転者監視・周辺監視、駐車支援などの走行安全系、ハイブリッドカー(HEV)や電気自動車(BEV)のインバーターやコンバーター、バッテリー監視などの電動化系、車両外部インフラと情報をつなぐ通信ゲートウェイの通信系など複数の分野があります。当社ではこうした幅広い分野の開発を手がけ、その範囲は車載ソフトウェアの大部分に及んでいます。当然、これらの車載ソフトウェアはこれまでに膨大な数の自動車に使用されるなど、当社の高品質のリアルな車載技術は業界内で高い評価を得ています。

そして現在では、幅広い事業領域で培ってきたノウハウを活かして、車内のネットワーク設計やパラメータ設計を容易にするツールおよびソフトコンポーネントの提供も開始。また、外部ネットワークとつながる環境で開発を行うお客様に対して、セキュアコーディング検証サービスなどの提案をするなど、開発環境の改善にも寄与しています。

これからのモビリティ事業

当社の強みを活かし、
自動運転など未来のモビリティ創造に貢献する

現在、自動車業界は様々な分野の技術の進化によって大きな転換期を迎えています。ガソリン車から電気自動車(BEV)など電動車への移行、さらには自動運転など100年に1度といわれる大激変の時代を迎えています。そんな変革の時代において車載ソフトウェアが果たす役割はますます大きくなります。自動車の価値軸が変わりソフトウェアが決定づける時代を迎えつつあります。また、自動車という移動手段(モノ)から、移動というサービスそのものの価値競争(MaaS:Mobilityasaservice)への変化も起きています。モビリティは社会システムの一部になっていくのです。そんな時代に備えて当社の最大の強みである量産品質のリアルな車載技術を活用した開発やサービスを展開していきます。

対象は、自動車に限らずあらゆるモビリティです。その際に不可欠になるのが、他業種との連携です。外部と自動車がつながるコネクトテッド化によって他分野の技術動向や標準化の動きを注視していかなければなりません。そして最適なソリューションを提供するといった新しい価値創造が不可欠になります。

そんな今後のニーズを先取りし、車載事業に関連する国内外の複数のコミュニティで当社の社員が積極的に参加し、交流や意見交換を通して知見を深めています。まさに車載事業は新しい時代を自らが切り拓いていくダイナミズムあふれる分野といえるでしょう。そんな分野だからこそ、知的好奇心をもって自己成長したい方に当社の門戸を叩いていただきたいと考えています。